(1)損益分岐点とは
損益分岐点とは、収益の額と費用の額が等しくなる点、すなわち利益も損失も生じていない医業収益、いわゆる採算点を言います。
損益分岐点医業収益は以下のように固定費を限界利益率で除しても求められます。
(2)損益分岐点図表(売上・費用・損益関係図)とは
損益分岐点を求める算式により、損益分岐点を図表化することができます。
この図表により損益分岐点を可視化できるだけでなく、利益を増加させる方法をコスト面からイメージすることができます。
(3)損益分岐点比率で自病医院の経営安全度がわかる
現状または想定している医業収益が、損益分岐点医業収益と比較してどの位置にあるのかを示すのが損益分岐点比率で、100%から損益分岐点比率を差し引いたものが経営安全度です。
これらは、以下の算式で表されます。
損益分岐点比率=損益分岐点医業収益÷実際医業収益(%)
経営安全度=(医業収益-損益分岐点医業収益)÷実際医業収益(%)
損益分岐点比率が高いか低いかにより、病医院の収益獲得能力面での安全度が判断できます。
損益分岐点比率は低いほど、現状または想定している医業収益が損益分岐点医業収益を上回っていることを意味し、損益構造上望ましいと言えます。