自社の経営課題 整理法

1-2-7 損益計算書分析で収益性の問題点をつかむ

大阪の企業の社内チームワーク

9  収益性悪化の要因をつかむ

(1)結果指標

企業活動の結果は、利益とキャッシュによって捉えられます。

よってこれらは「結果指標」として管理します。

【損益項目の結果指標】  経常利益の確保(売上高経常利益率)

【キャッシュ項目の結果指標】  営業キャッシュフローの確保

 

(2)要因指標

利益は、売上高確保・変動費の削減(限界利益増加)・固定費の圧縮によって積上げられたものです。

よって売上高、経費等は「要因指標」になります。要因指標を管理することで結果指標である利益の確保が可能になります。

【損益項目の要因指標】

売上高の確保

変動費の減少

限界利益の確保

人件費の圧縮

人件費外固定費の圧縮

売上高・利益は下限目標、すなわち必達目標であり下回ることは許されない必達目標になります。

変動費・固定費などの経費目標は、枠内に収める上限目標であり、必守目標になります。

 

(3)プロセス指標

売上・利益の目標を設定した段階で、目標達成のための必要な活動量は決まってきます。

この活動の量と質を管理することが重要になります。

よって活動計画で管理すべき「プロセス指標」を業績管理に含める必要があります。

プロセス指標とは、要因指標の目標を達成するための活動を明確にしたものです。

具体的には、「毎月、新アイテム3種類の投入」や「○月に○○地域での広告実施」といったものです。

多くの企業では、要因指標の把握までにとどまっており、「前月は粗利が未達成だった。来月は必ず達成するように!」という管理になってしまっている傾向があります。

これでは、毎月、同じことの繰り返しで、外部環境が良い時は目標達成できますが、悪い時は達成できない成り行き経営になってしまいます。

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