つまり、損益分岐点が低ければ低いほど、病医院はより少ない医業収益で利益を得ることができます。
損益分岐点が低いということは、その病医院が医業収入の減少というリスクに強いことを意味します。
経営安全度については、高ければ現状または想定している医業収益が損益分岐点医業収益に対して余裕を持っていることになります。
(4)事例病医院の分析結果と問題点
【A病院の事例】
【損益分岐点分析から抽出した問題点】
損益分岐点比率が高い・・・ 損益分岐点の引き下げ→固定費の削減と変動費(仕入)の削減。目標としては85%程度
【損益分岐点比率を下げるポイント 】
損益分岐点を下げ、不況耐久力を付けるためには、病医院としては、いくつかの方策があります。
1つは、限界利益率を上げること、言い換えれば変動費(率)を下げることです。
具体的には、仕入、診療材料費、外注費、検査委託費の削減等がこれにあたります。
もう1つは、固定費を削減することです。
具体的には、正職員を減らしパートタイム・アルバイトなどのより弾力的な雇用への切り替え、外注、アウトソーシング等がこれに相当します。