A病院のキャッシュフロー計算書から、以下のことがわかります。
【分析ポイント】
1. 営業キャッシュフローの増減
平成17年1月期 1,420千円
平成18年1月期 6,330千円
【キャッシュ増加要因】
税引前当期純利益の増加、買掛債務の増加、その他、流動負債の増加
【キャッシュ減少要因】
棚卸資産の増加
2. 投資キャッシュフローの増減
平成17年1月期 -7,987千円
平成18年1月期 -5,170千円
3. フリーキャッシュフローの増減
平成17年1月期 -6,567千円
平成18年1月期 +1,160千円
平成17年1月期のフリーキャッシュフローはマイナスであったが、平成18年1月期ではプラスに転じている。
傾向としては良い傾向にある。
4. 財務キャッシュフローの増減
平成17年1月期 10,942千円
平成18年1月期 -2,113千円
平成17年1月期は長期借入金50,000千円調達しており、フリーキャッシュフローの減少分を財務活動でカバーした形になっている。
5. 合計のキャッシュフローの増減
平成17年1月期 4,375千円
平成18年1月期 -953千円
フリーキャッシュフローがプラスに転じたため、キャッシュの減少を最小限に食い止めている。
【分析ポイントから抽出した問題点】
1. 税引前当期純利益が少ない
2. 支払利息が増加している
3. 棚卸資産が増加している
4. 長期借入金が減少し、その分短期借入金が増加している。
短期借入金を返済するだけの利益が確保できていないため、資金繰りに影響が出る可能性が高い。