4.成長性分析で確認すべきポイント
限界利益・増加率 医業利益・増加率 経常利益・増加率 自己資本・増加率 医業収益・増加率
3 損益分岐点分析で不況抵抗力を見る
損益分岐点医業収益は、利益も損失も出ない「収支トントン」の医業収益をいいます。
その金額が実際の医業収益よりも低水準にあるときは、不況のときでも抵抗力が強いことを意味します。
つまり、万一、医業収益が損益分岐点まで減少したとしても、赤字にはならない採算ラインを把握することになります。
【損益分岐点比率の計算式】
損益分岐点比率 = 損益分岐点医業収益 ÷ 純医業収益
こうした計算をもとに経営分析することを「損益分岐点分析」といいます。
損益分岐点分析は、古くからの経営分析手法ですが、直感的に理解しやすいので、今日でもよく用いられます。
損益分岐点比率は低ければ低いほど収益性が高く、かつ収益減少に耐える力が強いことを意味し、経営が安定していると判断されます。
8割程度が理想であるとされていますが、業種により異なり、一般には9割を若干上回る程度の業種が多いのが現状です。
この損益分岐点分析を行うには、医業収益と費用の関係を明らかにするために、費用を「変動費」「固定費」に分けて考える必要があります。